知財コラム

中国の特許法の審査指南では、「コンピュータプログラムに係わる発明専利出願の解決方案において、技術的課題を解決することがコンピュータプログラムを実行する目的であって、コ ンピュータでコンピュータプログラムを実行して、コンピュータ外部又は内部の 対象を制御、又は処理する際に、自然法則に準拠した技術的手段が反映されており、それによって自然法則に合致した技術的効果を獲得する場合には、このような解決方案は、専利法 2  2 項でいう技術方案に該当し、専利保護の客体に該当する。」となっています。

ビジネス関連発明も上記「技術的課題」、「技術的手段」、「技術的効果」の「技術三要素」に基づき保護適格性、特許性の判断が行われます。ビジネス関連発明における「技術」とは何かがはっきりとは規定されていませんが、訪中時に、中国特許庁の審査官とのミーティングにおいて質問してみようと考えています。

KF

平成26年度商標法改正により保護対象が拡充され、色彩のみの商標や音の商標が商標登録を受けることができるようになります。

日本では登録が認められていなかった色彩のみの商標や音の商標は、欧米等では既に保護対象として認められています。日本の各企業は、日本では認められていない商標を他国で権利取得しており、日本でもこのような商標に対する保護のニーズが顕在化していました。

そこで、我が国企業におけるニーズの顕在化及び保護による実益に鑑み、他国では既に広く保護対象となっている色彩や音といった「新しい商標」を我が国における保護対象に追加することとなりました。

(1)色彩の商標の例

文房具について登録された株式会社トンボ鉛筆の商標があります。上部に青色の水平ライン、中央部に白色の水平ライン、下部に黒色の水平ラインから構成された色彩のみからなる商標です。
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            (米国商標登録3252941号)
(2)音の商標の例

久光製薬株式会社の米国商標登録2814082号があります。


2条1項柱書を改正して、商標の範囲を拡充しています。

(現行)
この法律で「商標」とは、文字、図形、記号若しくは立体的形状若しくはこれらの結合又はこれらと色彩との結合(以下「標章」という。)であつて、次に掲げるものをいう。

(改正)
この法律で「商標」とは、人の知覚によつて認識することができるもののうち、文字、図形、記号、立体的形状若しくは色彩又はこれらの結合、音その他政令で定めるもの(以下「標章」という。)であつて、次に掲げるものをいう。

現行法では、色彩は文字、図形等と結合したものでなければなりませんでしたが、改正により、色彩のみであっても商標に含まれました。また、「音その他政令で定めるもの」と定義されているように音も商標に含まれました。

金属3Dプリンタ+切削加工による金属立体造形機について


造形金属素材の耐久性、強度面が実用レベルに達した設計、解析、製造技術が標準化され品質が安定し、大量生産に対応できるインフラ整備ができたことから、今後、大手製造業者が量産現場へ3D金属造形機を積極的に採用する見込みです。

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松浦機械製作所、ソディックの金属立体造形機は、パナソニックから特許ライセンスを受けており、上図のような工程三次元形状造形物を製造するタイプです。金属は、現在のところ、SUS420JⅡ改良材系金属粉末やMaraging steelですが、チタン合金についてもレーザ出力とのマッチングデータを採集しているとのことでした。

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森精機、マザックの金属立体造形機は、上図に示すような金属溶射とNC切削加工を組み合わせたもので、フラウンホーファー研究所から特許ライセンスをうけているとのことです。

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