平成26年10月29日(水)に弁理士会の研修に参加してきました。研修では、弁理士の山本芳栄先生が「東南アジア特許実務と進出企業の留意点」について説明されました。山本先生は、特許庁審査官を辞められた後にインドネシアで起業して出願業務を扱うハキンダインターナショナルを1999年に設立されており、東南アジアの知財について詳しい知識をお持ちです。
山本先生から、インドネシアのみならずマレーシア、シンガポール、インドネシア、タイ、ベトナムにおける出願業務手続や、各国における知財の状況について説明していただきました。その中で興味深かったのは、各国の特許出願件数は年間で1万件以下と少なく出願人の大部分は外国人であり、各国の企業が自らの国に出願していない状況にあるということでした。その一方で、商標登録出願は、特許出願の数倍であり、かつ自国の企業や自国民が出願する割合が少なくとも半数以上とのことでした。意匠も商標と同様に、特許よりも多く出願されており、自国の企業が出願する割合が高いとのことでした。侵害の場面では、各国当局の対応にばらつきがあり、十分に対応している国もあれば、侵害への対応が遅れている国もあることがわかりました。
KEN知財事務所では、東南アジアのマーケットや知財の状況についてウオッチしつつ、お客様の海外進出をサポートいたします。